肛門嚢のおはなし
皆様おはようございます。ふかつ動物病院スタッフ、看護師の古川です。
五月も残すところあと半月になりました。今日は曇っていて少し肌寒いですね。
今日は、肛門嚢(こうもんのう)のお話です。
ご存知の方も多いと思いますが、わんちゃんやねこちゃんの肛門の両脇にはスカンクのように袋(肛門嚢)があり、強い臭いのする分泌物が溜まります。びっくりした時、ストレスを感じたときに力が入って出してしまうこともあります。
通常排便時に一緒に出せるのですが、特に小型犬、肥満の子、高齢の子などは排泄できずに溜まってしまう子が多いです。ねこちゃんでも、たまにうまく出せずに炎症を起こす子がいます。
溜まって不快感を感じると、
お尻を地面にこすりつける
お尻を気にしてよく舐める、肛門付近に炎症を起こす
しっぽを追い掛け回す
などが見られることがあります。溜まる液体の色や粘度にも個体差があり、細菌が繁殖して炎症を起こしたり(肛門嚢炎)、膿が溜まって破裂することがあります。
定期的に美容室へトリミングに行かれている場合は一緒に処置をしてもらえると思いますが、ご自宅でシャンプーしている子、溜まりやすい子は定期的に絞る処置が必要な場合があります。
肛門嚢は肛門の両脇の、時計で言うと4時と8時の辺りにあります。
深津家の仲良しもこちゃん&ふわちゃんの写真をお借りしましたが、この星印の辺りです(*^▽^*)ゞ
しっぽを片手で持ち上げて、もう片方の手の人差し指と親指で挟んで押しつぶすようにギュッと絞ると中の液体を絞れます。
臭いが強く、液体がサラサラしている子は勢いよく飛びますので、シャンプーの前にされると良いと思います。
もし絞るのが難しい場合は、美容室や当院でも処置が可能です。
お尻の辺りをよく気にするようになったら早めに絞ってあげて下さい(^^)